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●ノルディック世界選手権、ジャンプ・ラージヒルで葛西選手が念願の銅メダル!
イタリアで行われているノルディック世界選手権のジャンプ・ラージヒル(K=120m)で、日本の葛西紀明選手(下川町出身、東海第四高出→地崎工業→マイカル→現・土屋ホーム)が131.0m、130.5mの3位で銅メダルを獲得。五輪、世界選手権(フライングを除く)を通じて個人種目では初のメダル獲得です。
葛西選手は14年前の1989年、東海第四高1年のときに初めて世界選手権に出場。日本で唯一、ノーマルヒルとラージヒルの2種目に出場。そのときはノーマル54位、ラージ57位でした。そのあと、1995年、1997年を除いて毎回出場し、今回で6度目の出場。過去最高は1999年、オーストリアでのノーマル5位ですが、そのときは船木選手・金、宮平選手・銀、原田選手・銅と札幌五輪以来の日本・金銀銅独占の中の「日本勢4位」。五輪も1992年アルベールビル五輪以来、4大会連続出場。1994年リメハンメル五輪ではノーマルは3位に1.5点差の5位。団体は原田選手の失敗で五輪唯一のメダルとなる銀メダルを獲得。長野五輪はノーマルで7位になりながら、ラージヒル、団体に出場できず。日本勢大活躍の中、蚊帳の外。そして前回のソルトレークシティー五輪ではラージ41位、ノーマルは転倒して49位と不本意な成績。五輪、世界選手権通じて10回目にしてやっと手にした個人戦のメダルです。インタビューでの第一声が「嬉しいです」は素直な気持ちでしょう。ほんとに葛西選手は「大舞台では弱い」というレッテルが貼られるほど、すごく強い選手ながら結果を残せなかっただけに、苦労に苦労を重ねてメダルを獲得できたのは、ファンのひとりとしてほんとに嬉しいです。これでやっと今までのことが報われました。あきらめずにやり続けたこと、ほんと頭が下がります。
私はリメハンメル五輪の直前の1994年、1月29日のHTB杯で127mのバッケンレコード。そして、翌日・1月30日のNHK杯では強い向かい風の中、昨日よりはるかに遠く飛ぶ大ジャンプ。文句なしの2日連続バッケンレコードのジャンプはなんと135m。そのとき、K点(120m)の真横で見ていましたが、とんでもない高いところを飛んでいきました。間近で見たジャンプのなかで、一番印象に残るジャンプです。そして、この記録は改修される直前の1996年まで破られることはありませんでした。135mはその当時、ほとんど平らに近い状態のところ。ほんとにその頃の葛西選手は絶好調で、リメハンメル五輪では間違いなくメダル…と、思ってましたが、絶好調のピークが早すぎて、五輪では調子が落ちてしまったのと、135mのときの大ジャンプの際、足に受けた衝撃の影響でリメハンメル五輪ではメダルに届かず。あれから9年。やっと手にした個人戦のメダル。ほんとに格別でしょう。
でも、気持ちはもう翌日の団体戦でしょう。これで日本勢も波に乗って、メダルの可能性がグッと近づきました。この日葛西選手と同様、130m台連発で5位になった宮平選手、調子が戻ってきた船木選手、そしてこの日は38位でしたが本来のジャンプをすればこの3人には引けを取ることはない東選手と役者は揃ってますから、きっとやってくれるでしょう。(2003.2.24提供)
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