トップページ日記録目次2004年5月>4日

2004年5月4日(火・休)


「郵趣」誌「検証・近年の日本切手発行政策」を読んで
東京旅行後、初めて札幌中央局私書箱あての郵便物を受け取り、その中にあった「郵趣」誌5月号をパラパラと見る。その中に椙山哲太郎さんの「検証・近年の日本切手発行政策」があり、興味深く拝見。1998年長野五輪から登場の10面組み合わせシートの乱発についての意見でした。
長野五輪切手は人気投票で1位になるなどカッコイイものだったが、20世紀デザイン切手を筆頭にシート買いを強要されるような発行形態。ほかの国でもそういう流れはあるものの、これだけ無秩序に発売されているところはない。「科学技術とアニメシリーズ」は8種類の切手を2シートにして発売という最悪な状況。日本郵政公社では郵便切手が文化的側面、社会的使命をどのような形で受け継いでいくのか、その決意はあるのか問いたい…という内容です。
組み合わせシートはもとより、今では記念・特殊切手の発行はふみの日50円切手と年賀切手を除けば、全部10面シートで、記念切手の20面シートは2000年(平成12年)9月22日発売、私立の女子高等教育の創始100周年記念切手まで遡らないとなりません。つまり、今時「シート買い」を意識したシート形態となっているわけです。しかし、切手収集している人はほんとに少なく、買う人の多くは使うためという現状では、一見凝ったようなシート余白も大半が捨てられ、ほんとに無駄な発行と言えますね。「科学技術とアニメシリーズ」、椙山さんはばかばかしいので買ってないとのこと。私は買ってますけど、シートでは保存してません。あくまで単片での収集ですね。
少なくとも、実際に買う側、使う側のことを考えての切手発行はしてないでしょう。それは鉄腕アトム切手を組み合わせた切手でも完売していない事実でもわかることです。買う側は目が肥えてますから、よほど気に入ったものでないと今では買ってくれないんですよね。それが郵政はわかってないんですよね。しょせん切手発行の担当は切手収集している方じゃないからでしょう。きっと。
あと、今の切手は少なくとも子どもが集めることを全く考えずに出してますね。全部を子ども受けするものを出せばいいということではなく、子どもの小遣いで買えるような切手を出してほしいということ。今の発行パターンなら、これから集めようという子どもなんて皆無ですよ。1999年8月以降、シリーズ切手はすべて10面組み合わせシートでの発行。10面組み合わせシートでないシリーズ切手(毎年恒例発売切手を除く)は1999年3月16日発行、わたしの愛唱歌シリーズ第9集を最後に姿を消してしまいました…。


この切手以降のシリーズ切手はすべて10面組み合わせシート…
(1999年3月16日発売・わたしの愛唱歌シリーズ第9集/上を向いて歩こう)


あとは、一般の方がホームページ上から切手発行などについての意見を出すことができるフォームが全くありません。ちなみに、ひとつの会社だけ調べてみたのですが、トヨタ自動車のホームページでは、お問い合わせ→ご意見・ご要望→要望送信フォームときちんと要望を出すことができます。ゆうびんホームページでも「ご意見お問い合わせ」というのがあります。しかし「インターネットを通じたお問い合わせの受付」はできるのですが、切手発行などについての意見を出したい!というような要望フォームはありません。どういう意図があるのかわかりませんが、はじめから意見を聞く気がないとも思えてしまいます。
なお、切手発行そのものに直接関係はないですが、日本郵政公社は3月に「魅力ある郵便局窓口のアイデア募集」を行い、4月に発表予定でしたが、「審査に時間を要しており、4月中でのアイデア賞の発表は困難な状況であります。」という理由で、発表延期となりました。応募者数約400名、応募点数約800点とのこと。そして、「社内において審査を行います」とのこと。その社内というのは、具体的にどういう組織で、どの職員が参加するのか…謎です。また、800点程度の応募点数で発表延期になるのは、実は仕事をさぼっていたのでは…と思ってしまいます(実際は違うと思いますが…)。具体的な延期の理由は書かれてなく(審査に時間を要しているなんて理由になっていない!)、また延期なら5月中旬に発表予定…などとも書いていません。
ただ言えることは、こういうことって、やっているのは個々の職員レベルということで、その職員の意識次第で良くもなれば悪くもなるということ。質が非常にまちまちになってしまうんです。で、良い部分がどんどん増えていけばいいんですけど、今の組織では逆に良い部分が消されてしまいかねないのでは…という懸念があります。3月までは各地方支社ごとにホームページがあったのを、利用者の利便性ということで、「郵便局ホームページ」に統合。風景印、小型印、エコー葉書などの発売情報は「ゆうびんホームページ」で掲載されることになりましたが、北海道支社提供の「北海道の風景印めぐり」は本社でとても全国で同様のことができない、という理由で、「横並び」により「消滅」です。ふるさと切手も乱発という部分はあるにせよ、地方の特色ある切手が登場している、原画者も地元の方が担当することが多く、いい制度だと思いますが、販売種類を減らすため、そのうち無くなるかもしれません。で、全国で買える切手がデザインいいものならいいけれど、魅力あるのは少なくなってます。
根本は、椙山さんがおっしゃったとおり、切手や手紙に対する日本郵政公社の考え方ですよね。単に郵便を運ぶというだけじゃない。手紙や郵趣は文化だということを認識してもらわないと、間違った方向に行ってしまった場合、この国はほんとにマズイことになる…と思ってしまいますね。(2004.5.4提供)


yuaの日記録・目次 に戻る

yuaの日記録 2004年5月・目次
トップページに戻る